昔は張りがあってふわふわとしたバストだったのに、いつのまにかしぼんでしまったと悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。一度しぼんでしまったらあの頃のバストには戻れないと諦めてしまう前に、バストアップのためにできることを試していきましょう。この記事では、バストをしぼませないための対策や元に戻すための方法について解説します。
しぼんだバストにはみんな悩んでいる
バストについての悩みを抱えている女性は、全体の8割を超えているという調査結果があります。バストの悩みの中でもっとも多いのが、サイズに関するものです。続いて、バストの形についての悩みが2位となっています。20代のころには張りがあって形のよかったバストも、年齢を重ねるごとに形が崩れてしまったり小さくなったりと、しぼんでいってしまうことに悩んでいる女性は多いのです。
バストがしぼむ原因1.加齢
バストがしぼむ原因の1つに「加齢」があります。そもそもバストのしぼみは、バストに張りがなくなってデコルテ部分が削げて小さく見えることや、形が崩れてバストが垂れていくことによって現れます。バストの張りは、女性ホルモンの分泌量が関係しているのです。女性ホルモンが分泌されることによって、乳腺が発達します。この乳腺が発達することによって、張りのあるバストを維持することができるのです。しかし、加齢とともに女性ホルモンの分泌は減少しますから、乳腺が発達しなくなり張りのないバストになってしまいます。
また、クーパー靱帯が伸びることも原因です。クーパー靱帯とはバスト全体を支えているもので、一度損傷すると元には戻らないといわれています。クーパー靱帯は、加齢とともに傷ついて伸びていってしまうので、年齢を重ねることでバストを支える力が弱くなっていくのです。
加齢によるバストの変化は3段階あり、年齢によって進んでしまったステップは元の段階に戻ることはないといわれています。20代では7割近い人が理想のバストの形を保っているのに対し、年齢が進み50代になると約過半数の人がステップ3に到達しています。ステップ3とはバストが下垂して外に流れていってしまっている状態のことです。
バストがしぼむ原因2.出産
「出産」もバストがしぼむ原因の1つです。妊娠・出産時には、通常よりも多くの女性ホルモンが分泌されます。そのため、乳腺が発達して通常のときよりもバストが張って大きくなるのです。そのため、出産直後には妊娠前よりも2カップ程度大きくなることが多いのですが、出産後約1年でバストは元のサイズに戻るとされています。妊娠・出産時には急激にバストが大きくなるため、それと一緒にバストの皮膚が伸びていきます。しかしその後、バストサイズが戻るときには、伸びた皮膚は元には戻りません。そのため、張りがなくたるんだバストになってしまうのです。
また、急激に大きくなったバストを支えるためにクーパー靱帯が伸び、損傷してしまうので、その後にバストを支えることが難しくなるのです。授乳中に赤ちゃんに乳房を引っ張られる、赤ちゃんのお世話で猫背になってしまうといったことも、バストが垂れてしぼむ原因になるため注意が必要です。
そもそもバストをしぼませないためにしたいこと
バストをしぼませないためには、日ごろからバストの形を意識した生活を送ることが重要です。まずは、クーパー靱帯が伸びることを予防しましょう。クーパー靱帯は揺れに非常に弱く、傷つきやすいのです。そのため、スポーツをする場合にはバストをしっかりと固定して揺れを防ぐことのできるスポーツブラをつけるなどの対策が必要です。また、日ごろから胸を揺らさないように気をつけましょう。
産後のブラ選びも重要です。産後は楽だからという理由からついついノンワイヤーブラばかりつけてしまう女性も多いでしょう。しかし、ノンワイヤーブラばかりつけるのは下垂の原因になります。そのため、自分の体型にあったブラを選んで身につけることが重要です。クーパー靱帯をサポートしてくれる補正下着を身につけたり、夜間にナイトブラをつけたりすることも効果があるとされています。
授乳方法にも注意が必要です。夜間に寝ながら授乳をする添い乳は、抱っこよりも楽に授乳できるため取り入れている女性も多いでしょう。しかし、添い乳はバストの形が崩れる原因になります。赤ちゃんが添い乳をしないと安眠できない、母乳を飲んでくれないということなら仕方ありませんが、抱っこなどでも問題なく授乳できるのなら、添い乳を習慣にしないことが大切です。授乳時に、猫背にならないことも重要なポイントになります。猫背だと血流が滞って代謝が落ちます。バストの張りがなくなる原因になるので、姿勢にも気をつけましょう。”
しぼんだバストを元に戻す方法1.マッサージ
しぼんでしまったバストを元に戻す方法としては、マッサージが挙げられます。バストをマッサージすることによって、乳腺や脂肪を刺激することができ、発達を促すことができるのです。また、適度にマッサージすることで、滞っていた血流やリンパの流れをよくして循環させる効果も期待できます。バストが育つための環境づくりとして、マッサージは効果的なのです。マッサージは、体が温まって柔らかくなっているときにおこなうのがベストです。入浴中や入浴後のタイミングに、毎日10分程度おこなっていきましょう。バストマッサージは「下から上へ」「外から内へ」が基本なので、この点を意識して実践します。
バストマッサージにはいくつかの方法があります。まずは、谷間を作るためのマッサージ方法です。初めに両手をクロスさせて、手とは逆のバストをマッサージします。右手で左胸を、左手で右胸を持ち上げて、外側から内側に円を描くように動かしましょう。手のひらでバスト全体の形に添うよう、優しく軽く触れることがポイントです。
中央に寄せてボリュームアップするマッサージは、両手をクロスさせてわき腹の辺りに添えます。背中やお腹から余分なお肉を体の中心に持っていくようなイメージでマッサージしていきましょう。最後に両手をバストの下に置き、下から上にバストを持ち上げるようにして完了です。
乳腺を刺激するマッサージをすることで、ボリュームアップが期待できます。まずは、左右どちらかの乳房を両手で持ち上げるように、下から上にマッサージしていきます。このとき、バストの下にある胃の辺りから余分なお肉を引き上げていくイメージで、しっかりおこなうのがポイントです。片方が終わったら、もう片方の乳房も同じようにマッサージしましょう。
しぼんだバストを元に戻す方法2.筋トレ
筋トレもバストを元に戻すためには効果があるとされています。バストは90%の脂肪と10%の乳腺組織で構成されています。ほとんどが脂肪ではあるのですが、その土台には大胸筋があるのです。そのため、大胸筋をしっかりと鍛えることで、バストの下垂を防いでしっかりとバストを支えられるようになります。
大胸筋を鍛えるための簡単な筋トレとしては、「合掌のポーズ」が挙げられるでしょう。まずは、姿勢を良くします。その状態で、胸からこぶし一つ分前の辺りで両手の手のひらを合わせます。この際、地面と平行になるようにひじを一直線に上げること、肩に力が入らないように意識することがポイントです。ゆっくりと息を吸って姿勢を正し、息を吐きながら両手を押し合います。押し合うときには、力を入れすぎないように意識しましょう。この動作を1セット5回、毎日おこないます。
合掌のポーズ以外にも、壁を使った腕立て伏せなども大胸筋を鍛えるためには効果的です。
しぼんだバストを元に戻す方法3.食事
食事にも気を使いましょう。バストアップさせるためには、女性ホルモンが重要です。女性ホルモンであるエストロゲンは、乳腺を発達させる効果があり、発達した乳腺の周りに脂肪がつくことでバストアップにつながります。エストロゲンの分泌を促すためには、イソフラボンを含む食材を取り入れることが効果的だといわれています。イソフラボンの含有量が多い食材として代表的なのが、大豆です。そのため、大豆製品である豆腐や納豆、豆乳や味噌などを意識して摂取するといいでしょう。
また、女性ホルモンの分泌を助ける栄養素としてタンパク質が挙げられます。肉類や魚類のほか、イソフラボンの含有量が多い大豆製品にもタンパク質が多く含まれているので、バランスよく摂取することが重要です。コラーゲンの生成を促すビタミンCや代謝を向上させる効果のあるミネラルが多く含まれている食品も意識して摂りましょう。
しぼんだバストを元に戻す方法4.保湿ケア
保湿ケアも意識しておこないます。しぼんでしまったバストは、張りがなくてたるんだ状態です。しっかりと保湿をおこなうことで、バストの張りを取り戻すことができるでしょう。「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「イソフラボン」は張りのある肌へ導く効果があるとされています。そのため、これらの成分が含まれている保湿クリームを使用するのがポイントです。クリームだとべたつきが気になってしまう人もいるでしょう。その場合には、同じような成分が含まれているローションを使用しても構いません。
ただ保湿クリームを塗るのではなく、バストアップ効果のあるマッサージをおこないながら塗るとより効果があります。また、入浴後すぐの状態は、血行が良くなっていて肌に水分があります。その状態で保湿クリームを塗ることで、みずみずしいバストを維持できますから、入浴後すぐに保湿ケアをしましょう。保湿ケアの後、バストを放置するのではなくナイトブラやブラジャーなどをつけて、バストを正しい位置に固定することも重要です。
しぼんだバストを元に戻す方法5.豊胸手術
しぼんだバストを、年齢に合わせて自然な形に無理なく戻すためには、豊胸手術がもっとも確実な方法です。豊胸手術にはいくつかの方法があり、「バッグ挿入法」「ヒアルロン酸注入法」「脂肪注入法」の3つに分けられます。バッグ挿入法、ヒアルロン酸注入法は異物を体内に挿入することになるため、体への負担が大きくなってしまいます。一方、脂肪注入法は自分の太ももやお腹といった部分から、余分な脂肪を吸引してバストに注入する方法です。自分の脂肪を注入するため、自然な柔らかさのあるバストを作ることができます。また、脂肪注入法は局所麻酔でおこなうことができ、手術箇所に痛みが伴うこともほとんどありません。そのため、体への負担が少ないのが特徴です。
特に、産後のバストは皮膚が伸びている状態なので、脂肪を注入しやすくなっています。定着もしやすいので、産後に豊胸手術を検討するのなら脂肪注入法がおすすめです。とはいえ、どの方法であってもむくみや痛みといった副作用が現れる可能性があります。豊胸手術を検討するのなら、起こり得るリスクについてしっかりと説明を受け、納得した上で手術を受けましょう。
バストがしぼんでも諦めずに理想のバストを目指そう
加齢や出産に伴い、バストはしぼんでしまうものですが、仕方がないと諦めてはいけません。まずは、バストをしぼませないような生活を心がけましょう。胸を揺らさないように意識する、血流やリンパの流れが滞らないように姿勢を良くするなどを意識することが重要です。しぼんでしまっても諦めずに、紹介したバストアップ方法をおこない理想のバストを手に入れて、自信にあふれた日々を過ごしましょう。