このLOVEHEARTS STORYは、院長池田優子が、その生い立ちから医師としての道を歩むまでの紆余曲折の半生を、ノンフィクションライターが綴ったものです。 2002年に発刊された本ですが、多くの女性に勇気を差し上げることができればと思い、ここに掲載させていただきます。

親からのいただきもの

頭のなかが古いわたしのような人間にとってはもう1つだけ気になって仕方がないことがある。
読者のかたがたも、こんな言葉を1度は聞いたことがあるのではないか。
「親からもらった大切な身体をいじるなんて親不孝だよ」
言われてみるとごもっとも。親不孝と言われると逆らえない気がしてくる。
17歳になる娘の母親である池田は、そのことをどう考えているのか。
「それだけはいつも気にしてます。わたしにも高校生になる娘がおりますが、娘が整形手術を受けたいと言ったら、
ハッキリ言って悩みますね。
わたしも美容外科医でありながら、バストにシリコンや食塩水バッグを入れる手術には抵抗があります。
どうしてもと頼まれればやらないことはありませんが、基本的には同じ肉体からとった脂肪を注入したい。
わたしのクリニックでは脂肪吸引をおすすめしていますが、
それはできるだけ自然な形で美を追求したいというわたしのポリシーでもあります。
だから、娘が自分の幸せのために決意して手術を望むというなら、脂肪吸引と注入は許すでしょう。
1度きりしかない人生。毎日を幸せに生きられなかったらもったいないと思います。
足が太いとか、目が一重だとか、二重あごだとか......そんなネガティヴでつまらないことに悩まされ、
1日を鬱屈した気持ちのまま過ごすくらいなら、わたしはもっと楽しく幸せに生きるために悩みたいんです」
その通りかもしれない。
手術でもしなければ変わりようのない身体的なコンプレックスについて、いくら考えてみてもよい結果は出ない。
自分にコンプレックスがあったからこそ他人の痛みがわかる、それだけで十分。死ぬまで悩み続ける必要はないのではないか。